消費者と企業とCSR
2009年6月3日コメント (1)http://freeseo1.com/checkbacklink.aspx
消費者と企業とCSR
ちょっと前に、この8月にオープンしたIKEAの大阪店に行って来た(大量のかわいい家具、とてつもない安さと店舗の規模に驚き)すごくかわいいデザインの家具・インテリアが驚くほど安い!彼氏と同棲する事があれば、引っ越し前に是非お立ち寄りください!とオススメのデートスポットである。従来の安いモノといえば、耐久性やデザインなどを相殺に何かの機能を犠牲にしていたが、ユニクロが変化したあたりから、良いモノが安く手にはいるようになった。海外で目にすることが多かったスペインのZARAやスウェーデンのH&Mもようやく日本で大々的に展開を始めるし。過去にモスクワや上海で見てきたIKEAだが、大阪出店で日本は4店舗目になる。IKEAの安さの秘密はいろいろあるわけだが、最も印象的だったのは、流通。一つでも多くの製品をコンテナに積むために、ベッドであろうと、ソファであろうと、限りなく無駄のない小さなフラットな箱に収められている。その箱のまま購入者が自分で持ち帰り、組み立てる。紙ナプキンやキャンドルのような小物からシステムキッチン、本棚まで多様な製品が約1万点、全部IKEAオリジナルデザイン。生産には協力工場で約50カ国、1350以上の工場から製品を調達しているという。改めて、強みは「安さ」である。ちょっと話題が変わるが、この週末はインド関連の番組を某動画サイトでいくつか見ていた。そこで一つ目に付いたコチラ。「安価な綿製品はいかにして作られるのか」というテーマで2006年にデンマークで作成されたドキュメンタリー「A Killer Bargain」を見る(ググって見てね)。綿製品のメッカと言えば、インドである。綿花の製造で大量の薬品を使用することで、とある農村はガン患者ばかりになった。製品の染色時に有害物質を大量に使用。その薬液層に自らの体を沈めながら作業する従業員。15歳以下で働かされる児童就労者。なんの処理も施さずに河川に流される薬液。工場付近の地下水汚染と地域住民の健康被害。インドの環境やインド人の健康を犠牲とした上に成り立つ、安いインテリア製品。売り手は北欧で大々的に事業を展開する家具・インテリアチェーン店だ(ちなみに、IKEAではない)。もちろん、北欧の小売店はCSRの下に、適切な調達を行っていると主張する。だが、実情は以上の通りで、そのレポートを見た経営者はすぐに調査を行い、取引を停止するなどの対策を行っている。とある経営者は、自社工場を持たずに、協力工場を使うことでコストダウンや経営施策の柔軟性を得ることができるが、それは品質管理において大きく不利であると語っていた。前から言われていることであるが、安い製品を消費者が求める限り、その構造は変わらない。超資本主義の下では、企業は消費者に仕えるため、そして投資家の儲けのためのみに存在する、と主張するのは以前紹介した「暴走する資本主義」だった。CSRについても、それは消費者の望む価格の安い、“良い”製品を販売する上で、イメージの向上となるPR手段であり、本来の是正すべき問題から論点をそらしていると指摘する。ナイキのようにかつて矢面にされた企業はいち早く対策を取ったが、その矛先が同業他社に向けられる時間差と、その是正策の抜け道とが存在する限り、前述したドキュメンタリーや同著の指摘の通りなのだなぁ、と思うわけであります。で、ここで視点を変えて、常に小売店の矢面とされるコチラの企業について学ぶ。WAL-MART エグい会社に知恵で勝つ!/ウィリアム・H・マーカードこの会社の強みは、安さではない。安さとは、そのアルバイトの業務フローから役員のマインドまで通じる、しっかりとした哲学と強いプロセスがあってこそ、結果として、提供できるサービスなのである、と言うことが良くわかる本。だけど、世の中の小売店はウォルマートだけでなはい。ウォルマートが強いのは他社がいてその強さが分かるのであり、その他社もウォルマートと互角に戦わないからこそ、厳しい市場で生き残っているのである。と、他社の生き残りの妙案についても紹介されおり、勉強となった。で、本日購入した本。分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学/トーマス・H・ダベンポート良いモノを作れば売れる時代は終わった。プラスアルファの付加価値をどのように生み出せるか、その機能がどの分野で発揮できるかが勝負になってくる時代であるのだなぁとしみじみ思う。新製品を作るための研究開発投資は惜しまないと良く聞くが、ともに市場や開発におけるフローなどの分析への投資も大事ですよね。と、言うことで、お盆の小旅行の楽しみに取っておきます。
消費者と企業とCSR
ちょっと前に、この8月にオープンしたIKEAの大阪店に行って来た(大量のかわいい家具、とてつもない安さと店舗の規模に驚き)すごくかわいいデザインの家具・インテリアが驚くほど安い!彼氏と同棲する事があれば、引っ越し前に是非お立ち寄りください!とオススメのデートスポットである。従来の安いモノといえば、耐久性やデザインなどを相殺に何かの機能を犠牲にしていたが、ユニクロが変化したあたりから、良いモノが安く手にはいるようになった。海外で目にすることが多かったスペインのZARAやスウェーデンのH&Mもようやく日本で大々的に展開を始めるし。過去にモスクワや上海で見てきたIKEAだが、大阪出店で日本は4店舗目になる。IKEAの安さの秘密はいろいろあるわけだが、最も印象的だったのは、流通。一つでも多くの製品をコンテナに積むために、ベッドであろうと、ソファであろうと、限りなく無駄のない小さなフラットな箱に収められている。その箱のまま購入者が自分で持ち帰り、組み立てる。紙ナプキンやキャンドルのような小物からシステムキッチン、本棚まで多様な製品が約1万点、全部IKEAオリジナルデザイン。生産には協力工場で約50カ国、1350以上の工場から製品を調達しているという。改めて、強みは「安さ」である。ちょっと話題が変わるが、この週末はインド関連の番組を某動画サイトでいくつか見ていた。そこで一つ目に付いたコチラ。「安価な綿製品はいかにして作られるのか」というテーマで2006年にデンマークで作成されたドキュメンタリー「A Killer Bargain」を見る(ググって見てね)。綿製品のメッカと言えば、インドである。綿花の製造で大量の薬品を使用することで、とある農村はガン患者ばかりになった。製品の染色時に有害物質を大量に使用。その薬液層に自らの体を沈めながら作業する従業員。15歳以下で働かされる児童就労者。なんの処理も施さずに河川に流される薬液。工場付近の地下水汚染と地域住民の健康被害。インドの環境やインド人の健康を犠牲とした上に成り立つ、安いインテリア製品。売り手は北欧で大々的に事業を展開する家具・インテリアチェーン店だ(ちなみに、IKEAではない)。もちろん、北欧の小売店はCSRの下に、適切な調達を行っていると主張する。だが、実情は以上の通りで、そのレポートを見た経営者はすぐに調査を行い、取引を停止するなどの対策を行っている。とある経営者は、自社工場を持たずに、協力工場を使うことでコストダウンや経営施策の柔軟性を得ることができるが、それは品質管理において大きく不利であると語っていた。前から言われていることであるが、安い製品を消費者が求める限り、その構造は変わらない。超資本主義の下では、企業は消費者に仕えるため、そして投資家の儲けのためのみに存在する、と主張するのは以前紹介した「暴走する資本主義」だった。CSRについても、それは消費者の望む価格の安い、“良い”製品を販売する上で、イメージの向上となるPR手段であり、本来の是正すべき問題から論点をそらしていると指摘する。ナイキのようにかつて矢面にされた企業はいち早く対策を取ったが、その矛先が同業他社に向けられる時間差と、その是正策の抜け道とが存在する限り、前述したドキュメンタリーや同著の指摘の通りなのだなぁ、と思うわけであります。で、ここで視点を変えて、常に小売店の矢面とされるコチラの企業について学ぶ。WAL-MART エグい会社に知恵で勝つ!/ウィリアム・H・マーカードこの会社の強みは、安さではない。安さとは、そのアルバイトの業務フローから役員のマインドまで通じる、しっかりとした哲学と強いプロセスがあってこそ、結果として、提供できるサービスなのである、と言うことが良くわかる本。だけど、世の中の小売店はウォルマートだけでなはい。ウォルマートが強いのは他社がいてその強さが分かるのであり、その他社もウォルマートと互角に戦わないからこそ、厳しい市場で生き残っているのである。と、他社の生き残りの妙案についても紹介されおり、勉強となった。で、本日購入した本。分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学/トーマス・H・ダベンポート良いモノを作れば売れる時代は終わった。プラスアルファの付加価値をどのように生み出せるか、その機能がどの分野で発揮できるかが勝負になってくる時代であるのだなぁとしみじみ思う。新製品を作るための研究開発投資は惜しまないと良く聞くが、ともに市場や開発におけるフローなどの分析への投資も大事ですよね。と、言うことで、お盆の小旅行の楽しみに取っておきます。
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